検査のご案内

心臓超音波検査

通常の心エコーのほか、組織ドプラ法による左室拡張機能測定、2DスペックルトラッキングによるGLSのブルズアイ表示、負荷エコー、3Dエコーなどで詳しく心臓を検査します。

血管超音波検査

冠動脈エコー、頚動脈エコー、椎骨動脈エコー、胸部大動脈・腹部大動脈エコー、下肢動脈エコー、腎動脈エコーなど、全身の動脈を超音波で検査します。

冠動脈エコー

冠動脈エコーもカラーキネシス法も平成18年から平成27年まで行っていましたが、有用性が低かった上に、その後、スペックルトラッキングによるGLSの方が診断的有用性が高いことがわかり、現在は行っていません。



負荷エコー



狭心症の場合、症状のない時は心電図に異常が出ません。そこで電動式ベルトの上を歩くトレッドミル運動負荷、或いは自転車のようにペダルを漕ぐエルゴメーター運動負荷を行い、心筋虚血を誘発します。

組織ドプラ法による左室拡張機能測定

心臓の機能はこれまで左室収縮機能を測定し評価していましたが、最近では左室拡張機能も重要視されるようになってきました。左室拡張機能障害は左室拡張末期圧の上昇を意味し、心不全に限らず不安定狭心症や各種心疾患、不整脈の診断・治療効果の判定などに有効です。

頚動脈・椎骨動脈エコー

頚動脈は体表面近くに存在しますので、超音波検査により明瞭に映し出すことができます。そのため血管壁の厚さを正確に測定できるのです。頚動脈の動脈硬化は全身の動脈硬化の指標でもあり、動脈硬化の進行を診断するうえで極めて有意義な検査です。

また頚動脈・椎骨動脈エコーの血流記録は、一過性脳虚血発作との鑑別や脳梗塞発症リスクの高い患者さんの早期発見に有効です。さらに頚部エコー検査の際には甲状腺も診ますので、甲状腺疾患を発見することもあります。

下肢動脈エコー

血圧脈派検査で閉塞性動脈硬化症が疑われた場合、下肢動脈の各所で血流を記録することにより、総腸骨動脈以下の動脈の狭窄部位や狭窄の程度が診断できます。

さらに詳しく検査する必要がある場合MRA(MRIによる血管造影)やマルチスライスCTのできる施設を紹介しています。

胸部大動脈・腹部大動脈エコー

胸部大動脈瘤・腹部大動脈瘤、大動脈炎症候群なども超音波検査で診断でき、経過観察にも有用です。

腎血管エコー

腎臓の形態的な異常ばかりでなく、腎動脈の血流波形を解析することにより、腎動脈の狭窄の有無や腎血管抵抗値が計測できますので、腎血管性高血圧症や高血圧性腎硬化症の診断に役立ちます。